第5話 ありがとう
どうしても、ここから先が書けなかった。 彩ちゃんに教えてもらった通り、会話文をメインに書き、その間に『地の文』を入れた。キャラ設定は既に実際の人物がいるので省いた。テーマは『浮気』。浮気をやめて欲しいからっていう気持ちが…
どうしても、ここから先が書けなかった。 彩ちゃんに教えてもらった通り、会話文をメインに書き、その間に『地の文』を入れた。キャラ設定は既に実際の人物がいるので省いた。テーマは『浮気』。浮気をやめて欲しいからっていう気持ちが…
それは、ふと思ったことだった。本当に、何を考えていたわけでもなく、言葉にして思い浮かべていたわけでもなく、不意に口から零れ落ちていった──そんな感覚だった。 「佑羽たちは彼に浮気されたらどうする?」 突然の質問に二人は顔…
「今さ、何が一番モヤモヤした?」 不意に尋ねられ、私は今までの会話で感じたことを思い出す。 シュウが佑羽のことを好きでもないのに手を出そうとするのも「えー」と思ったし、誰でもいいってことにも驚いた。そして……それが私にも…
私は小説を書いたことがないから「続きが書けない」という感覚がよくわからなかった。 佑羽の書いたこの小説は、彼女がいるにも関わらず女子から誘われたら簡単に遊びまくるという男子が主人公の恋愛ものだ。 そんな主人公に悩んでいた…
結局、玲音れのんからはっきりとした答えを聞くことはできなかった。はっきりとしたというより、俺が期待したといった方が正しいか。玲音の出した答えは「今のこの関係は楽しいと思ってる」という、グレー色極まりないものだった。 つま…