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短編小説
シーン2|女という性(さが)、紅の血
「堀江(ほりえ)、倉持(くらもち)知らないか?」 部長に声をかけられ、私は倉持正吾(しょうご)の居場所を告げた。 「さっき水飲み場で見かけましたけど」 「随分長いな。まさかさぼってんじゃないよな?」 「はは、ちょっと怪しいですね。彼女の姿も... -
短編小説
女という性、紅の血
キーンコーンカーンコーン…… 4時間目の授業が終わり、生徒達は各々行動を開始する。私は今の授業のノートをとるのに時間がかかり、未だ机に向かったままだが、後ろの席にいる野中泉(のなか いずみ)さんは例外ではなく、友達二人と話をしながら昼食を机... -
ONE SCENE STORY
第5話 ありがとう
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ONE SCENE STORY
第4話 彼の浮気が許せない私と許せる彼女
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ONE SCENE STORY
第3話 自分を知るってこういうことなんだ。
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ONE SCENE STORY
第2話 小説を書くって奥が深かった
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ONE SCENE STORY
第1話 きっかけは「続きが読みたい」だった
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Short Short
優しい人になるために
もしかしたらと思った。 もしかしたら、優しい人っていうのは、たくさん傷ついてきた人かもしれない。 感受性が豊かで、たくさん傷ついてきたから、人の痛みをたくさん知っていて。だから自分が「痛い」と思った言葉を人に言わないだけなのかも。 そして、... -
Short Short
これからあなたを騙します
【僕は誰?】 1.7月2日 相野たける 僕のクラスに、ひときわ存在感を放つ女子がいた。 とはいっても、騒がしいわけでもとびきり美人というわけでもない。どちらかというと大人しく、友達の話を静かに微笑みながら聞いているタイプだ。体育の授業でいい成... -
Short Short
私は『悪』になる
「ヴィル様、いつも楽しそうですね」 少女が言った。 ヴィルと呼ばれた男は、少女の言葉に対してなのか、はたまた目の前にある一畳ほどの鏡に映るものを見てなのか、不敵に笑う。 「私の正義は彼らのそれとは正反対だからね。正反対のもの同士がぶつかると...