この物語は、
大好きな戦隊ヒーローを見てお肌を潤わす
変態美人ブロガーばなやんが
これまた大好きなスーツアクター
浅井宏輔(あさい こうすけ)さんに
会うため、人生初の
追っかけをしてみた
というドキドキハラハラうるうるが満載の
感動の体験記である。
目次
序章:舞い降りた天の声
大好きな戦隊ジュウオウジャーが終わってしまい、
大好きなスーツアクター、浅井宏輔さんの姿が見られなくなってしまった。
新しい戦隊にも出演しておらず、
私の心は冬の乾燥よりもカラッカラに乾いていた。
そう思い、浅井さんへのインタビューが載っている本を読みふける変態美人ブロガー。
そこでこんな一節があったのを思い出す。
『キョウリュウジャー』のファイナルツアーでキョウリュウグリーンをやらせてもらって。
~中略~
名古屋と浜松と静岡に行くことができたんです。
辰巳出版 東映ヒーローMAX Vol.53 (タツミムック) 『東映ヒーロー仮面俳優列伝 浅井宏輔』より引用
・・・ちょっと待って。
ただいま、ジュウオウジャーファイナルライブツアーの真っ最中。
そして、浅井さんは新シリーズには出ていない・・・。
これは!!!?
これはもしや!!!!!?
浅井さんに、会えるんじゃ・・・?
一筋の光が射し込み、期待に胸を躍らせながらパソコンに向かう。
検索場所は、浅井さんの所属するJAE(株式会社ジャパンアクションエンタープライズ)の出演情報。
イベントボタンをポチッとな・・・。
キタ
キタこれ
浅井さんキターーーーーーーーーーーッ!!!
やばいやばいやばいやばい!!
今何日?3月19日・・・明日の静岡キタこれ!!!
やっべ!マジか!!!
行けんじゃない?ちょっと、マジでこれ会えるんじゃないの!?
会うっていうか、生の浅井さんが見られるんじゃない!!?
やっべーーーーー!!どうしよう!!見たい!!!
見たい見たい見たい見たいーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!
一気にテンションが上がる変態美人ブロガー。
もはや文体もおかしいけど気にしない。
ここからはテンションの波に合わせて参る。
しかし、ここで問題発生。
子供達を連れていくとなるとちょっと予算オーバー&時間がかかる。移動大変。
チケットまだとれるかもわからない。
どうすべどうすべ。でも行きたい。
そんな時に、どこからともなく天の声が舞い降りる。
ばなやんよ・・・
浅井さんのイーグルを生で見られるなんてチャンスは
今後ないぞ。
見たいのなら見てくればよかろう!
誰?あなたは誰なの?
変身前と変身後がテレビと完全一致する、
正真正銘の本物が見られるのは、今回しかない!
いいのか?超激レアだぞ!?
っていうか、誰?
・・・お前に任務を与える。
静岡市民文化会館で行われている
ジュウオウジャーのファイナルライブツアーへ行き、
大好きな浅井さんと握手をしてこい!!
つーか、誰だよ!?
どーでもいいわ!
さっさと妹に交渉してこい!!
天の声ももっともだと思い、妹に電話。
かくして私は、舞い降りた天の声により、人生初の追っかけを楽しむというミッションが与えられたのだった。
第1章:出発
生アクション!!
生浅井さん!!!!!
うっきゃっほい♪
前日から着ていく服を決め、時間や場所を念入りに調べ、いざ新幹線へ!!
何でもネットで調べられる今の時代に感謝しつつ、着席。
移動中だろうが抜かりなくテンションを上げる私は、あえてこの席を選んだ。
「12」
なぜ12かって?
ふふふ・・・それは浅井さんの誕生日が12月12日だからさ!!!
もはやただのアブナイ奴である。
さらにテンションを保つために、Facebookで友達に報告を始める変態美人ブロガー。
そして、駅弁ならぬ午前のおやつである「すあま」にがっつく私。
隣の紳士的なおじさまも、突然「すあま」をがつがつ食べながらスマホに笑いかける変態美人ブロガーにビックリである。
しかしこの時の私には、ミッションコンプリートの作戦を立てるために糖分が必要だったのだ。
ヒーロー達との握手は、シアターGロッソ(東京ドームシティのアトラクション)で経験済みである。
だから、大体どんな流れかはわかる。
握手をしてもらう側(つまり観客)がコンビナートの上の商品のように移動してキャラクターと握手をするのだ。
そう、今食べている「すあま」のように。
とすると、この「すあま」は先輩なのだ。
すあま先輩、尊敬します!先輩のように動きを止めず、かつ華麗に握手をしてきます!!
もはや、ただの頭のおかしい奴である。
しかし、あの短時間で何を伝えるべきか?
「ヒーロー、めちゃめちゃカッコいいです!」
長い。言えない。
「頑張って下さい」
頑張っている。却下。
「大好きです!」
・・・言えるわけがない。
「応援してます!」
よし、これでいこう。
こんなことを考えている間に、静岡駅へ到着。
さらにテンションを上げる変態ブロガー。
やべー!!同じ土地に立ってしまった!!
着々と近づいている!!
興奮が止まらない!!!
そうして私は、帰りの切符を購入後、タクシーに乗り込んだ。
静岡市民文化会館(横)
ほらね、無事についたよ。
第2章:握手券をゲット!!
会場へ着いた私は、悠長にも動画を撮りながら行き交う人々を観察していた。
ヒーローの紙袋持ってる親子連れが多いから、ここで間違いないな。
ふふん、余裕余裕。
開場時間までまだ30分くらいあるわ────って!?
・・・・・・
この長蛇の列は何?
会館の正面入り口(大)の前と、その脇にある入口(小)の前に長蛇の列!!
これは、浮かれ気分で動画を撮っている場合ではない!!
握手券を買うための列に違いない!!!
この列を見た私はダッシュで向かい、「お楽しみ袋最後尾」のプラカードを持っているスタッフのおじさんに尋ねた。
ど直球である。
だけど気にしない。
握手券をゲットできるかできないかの瀬戸際なのだ。
形相もとんでもないことになっていても気にしない。
並んでいるのがほぼファミリーでも気にしない。
一人でも寂しくない。私にはSNSがある!!!
これで気を紛らわせる変態ブロガー。
しかし、お楽しみ袋ということで、思わぬお土産が手に入った。
やはり私はついている!!
そして、念願の握手券ゲットをしたのだった・・・!!!くはー
「∑éΤµ‰≤∀♥↓〉ごtも性アkzhわヴdj@えm~!!!」
テンションが上がり過ぎて、変態ブロガーの人格が壊れた瞬間だった・・・。
第3章:聖地へ足を踏み入れる
握手券をゲットしルンルンしながら、席に着く前に何かグッズを買おうかな~?と下見する変態ブロガー。
すごい人だかりに、帰る時にグッズは買うべか~と思い直し、トイレに向かった。
そんな私の目に飛び込んできた、謎の段ボール。
段ボールの前に人だかりはナシ。
プレゼントBOXという貼り紙と、出演者(素顔の戦士)の名前が書かれている。
「プレゼント」ということは何かもらえるのだろうか?
なのに、この人の少なさ。
気になる。
非常に気になる。
そーっと中を覗いてみると、バレンタインを思わせるようなかわいいラッピングの箱がいっぱい。
?
・・・?
・・・・・・!!!?
もしやこれは、ファンからのプレゼント?
なんてこったい!
見てはいけないものを見てしまった。
これは放課後「校舎裏に来て下さい」と呼びだされた男子生徒が、愛の告白をされているシーンにうっかりと出くわしてしまった気分だわ。
申し訳ない。
しかし、そんな想いと裏腹に、
浅井さんへのファンレターを書くということを思いつかなかった自分の女子力のなさに、ショックを隠しきれなかった。
それがどのくらいかというと、係員さんの
「~~はトイレに入れませんので、ご注意下さい」
という重要な部分の案内を聞き逃したくらいである。
でもまあ「公演中は」ってことだろうし、今の内にトイレに入れば問題ないと、気分も体もスッキリさせて私は着席するのだった。
第4章:浅井さんは最高だ
ここからは私の聖域なので、笑いが一切ありません。マジメに語ります。
私はそれまで、大好きな芸能人の舞台やコンサートに行ったことがなく、ファンの「大好きなその人を見るため」という心理が今一つわかっていなかったんです。
というか、好きは好きでもなんというか「この人の演技すげー」とか「勉強になるな」とか、そういう目線で見ていたため、「その人自身」が大好き!というわけではなかったんですね。
でも、今回のショーでその心理が痛いほどわかりました。
はっきり言って、見に行って良かったです。
行かなかったら一生後悔するところでした。
それくらい感動しました。
公演中やトーク、握手時などは一切の撮影が禁止されてるため(後に販売されるから)画像ではお伝えできませんが、ショーというのはやはり生で見るのが一番いいです。空気感を肌で感じることができるから。
ついに変身したイーグル──浅井さんが登場。その瞬間に涙が出た
もう言葉にできない感動が押し寄せてきました。
「憧れのその人」が見られたってことももちろんあるんだけど、それ以上に浅井さんの今までのエピソードを思い出したからです。
先程引用したインタビューなど、本でしか知りえない情報だけど、「浅井さんの夢が叶ってよかった」と心底思いました。
『仮面ライダーBLACK』(87年)が好きでした。だから、「仮面ライダーになりたい」という思いは子供の頃からあったんですよ。
~中略~
バカみたいですけど子供の頃のまま、まだ仮面ライダーに憧れてる部分があって。
ショー(※大学生時代ヒーローショーのチームに入っていたそうです)をやってると、子供からすれば目の前にいるヒーローが本物だけど、やってる自分はテレビを真似てるヒーローだというのがすごく引っかかって。
だからこそ本物になりたいなと思って。辰巳出版 東映ヒーローMAX Vol.53 (タツミムック) 『東映ヒーロー仮面俳優列伝 浅井宏輔』より引用
それで浅井さんは大学を中退して、今のJAEの養成所に入ったそうです。
養成所から正式にJAEのメンバーになって、これからという時にヘルニアで寝たきり状態になってしまったそうで、その時の心境がまた刺さりました。
事務所に相談したら、しっかり治るまで待ってくださるということだったので、一度実家に戻って静養することにしました。
ただ、その間はホントに恐怖でしたよ。
何の実績もなく養成所から上がったばかりなのに、本当に待っててくれるんだろうか?と思って。辰巳出版 東映ヒーローMAX Vol.53 (タツミムック) 『東映ヒーロー仮面俳優列伝 浅井宏輔』より引用
少し話がズレますが、この部分にすごく「男性ならではのツラさ」というのを感じました。
大学を中退(親に反対されたこと)してまで入った世界、自分でやると決めた道であること、そういう決断をして貫く覚悟っていうのは、男性ならではの強さです。男に二言はないってやつですね。
だから男性はカッコいい。
そこからの浅井さんの決意もカッコいいんです。
お医者さんに「身体を動かす仕事だから諦めたほうがいい」と言われたら、私だったら怯みます。どうしようって不安になると思います。
でも浅井さんは違ったんです。
諦めたほうがいいと言われたことで、自分の人生だし勝手に医者に決められてもなと思って。
そしたら、それまでの不安から絶対治してやろうという気持ちになって、どれだけ時間がかかってもしっかり治して戻ろうと決めて。
結局、戻るまでに半年かかりました。辰巳出版 東映ヒーローMAX Vol.53 (タツミムック) 『東映ヒーロー仮面俳優列伝 浅井宏輔』より引用
この部分を思い出しながら、浅井さんのイーグルを見ていたので、本当にずっと泣いていました。
もう、隣の知らないお父さんに不思議がられるくらい(笑)全然泣くところでもないですからね。
しかし、このエピソードとは別に、イーグル(戦隊のレッド役)でショーに出れたということにも感動していました。
養成所に入るきっかけともなったのが、「仮面ライダーBLACK」を演じていた岡元次郎(おかもと じろう)さん。
次郎さんが昔、その「仮面ライダーBLACK RX」ショーをやっていたことで、自分も「本物のレッドになって、同じことをやりたい」と思ってたそうです。
それが、まさに、このジュウオウジャーのショーなんですよ。
もうダメですよね。泣いちゃいます。
そんな浅井さんの夢が叶った場にいられたってことが、嬉しかったです。
↑↑「大空の王者、ジュウオウイーグル」という名乗る時の決めポーズ(映画のパンフレットで代用)↑↑
浅井さんは一番最初にこのポーズをとってから、
他のメンバーが名乗り終わるまで微動だにしなかったんです。
すげー!やっぱり本物だ!!
第5章:握手の時
はい、それではまたここからテンションをおバカにしていきます。
第二の目玉ミッションでもある『握手』。
アクションとトークのショーが無事終わり、最後、握手をして会場を出るというスタンス。
座席順にブロック分けされ、効率よく流れます。
私も「すあま」先輩を見習って、華麗に流れを止めずに「応援してます」と言いたい。
ああ、イーグルではなくホエールになっているわ。
確かに最後の登場はホエールだったわ。
イーグルの姿がよかったけど、ホエールでもいい。
もう、浅井さんであればいい!!
よし・・・行くぞ。「応援してます」だ。
これさえ言えばOKだ。
頭の中で何度もシミュレーションする変態ブロガー。
さあ、あともうちょっと。
ジュウオウホエール(浅井さん)はもう少し。あと4番目。
次!
いざ、参る!!!
!!!!!!?
(声が・・・出ない)
そう。私は緊張のあまり口をパクパクさせるだけで、一言も発することが出来なかったのだ。
もう一度言おう。
池の中の鯉のように、口をパクパクさせるだけで、何も言えなかったのである!!!
ヘタレが!!!
「応援してます」
8文字じゃないか!言えよ!!
何してんだよ!!
何、無駄にハンドパワー送ってんだよ!!!
ハンドパワー・・・そうなのだ。
浅井さんの手の感触を両手で味わおう・・・ではなく、しっかりと、だけど包むように握ろうとしたのに、私の左手は2cmの空気の層を破ることは出来ず、生温かい気だけを送ったという・・・。
ヘタレが!!!
くそう・・・。
こんな時にいつものバカなテンションを出せばいいのに。
「すあま」先輩を見習っていた私は、そのまま何もできずにホールから出たのだった・・・。
私はこの時思った。
話せない状態でメッセージを伝えるには、「うちわ」に書いて持っていこうと。
妹もコンサートに行く時に持って行ったではないか。
私が見習うべきは「すあま」ではなく、妹だったのだ。無念。
第6章:最大のピンチ
メッセージは伝えられなかったけど、握手も出来たし、何より生の浅井さんの生アクションを見られて、余は満足じゃ。
では、ここらで来た時に買えなかったグッズを買って、帰ろうではないか。
おおっとその前にトイレに行こう。
・・・はい。勘のいい方ならお分かりでしょう。
握手券ゲットで浮かれていた時のオチです。
そう。ショーが始まる前、係員さんはこう言ってたんです。
「ショーが終わった後は、トイレに入れませんのでご注意ください」
トイレの前には係員さん。
子供だろうが容赦なく断る係員さん。
・・・終わった。私の膀胱。
考えてみればそれもそうか。
次の開場時間が迫っているし、残られたら次の公演が見られてしまうということだ。
ならば仕方ない。
もめるよりかは買う物を買って、さっさとトイレを探した方がいい。
そして私は、グーグルマップ様に静岡駅までの案内をしてもらい、道中コンビニがないか探すのだった。
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
コンビニ、この先に一つあるけど、行き先から外れてしまう。
ここは知らない土地。マップ様の言う通りに移動しよう。
もう、こうなったら駅で済まそう。そうしよう。
気を紛らわすために、街中をパシャリ。
東京の浅草とか合羽橋(かっぱばし)みたいな雰囲気にほっこり。
でも、膀胱はもっこり。←やめなさい
やばい、漏れる。
漏れなく漏れる。
意味分かんない。
とにかく、やばい。
急げ。駅まで急げ。
しかし、そこは静岡駅。新幹線の停まる駅。
改札付近のトイレは激混みなのである。
女子のトイレは長い。
男子のようにポロッと出せるわけではないのだ。
もはや最悪なことを言っているが、この時のテンションを思い返して文章を打っているので、それも致し方ない。
そして、こともあろうか新幹線の時間も残り30分と差し迫っている!
お土産を買わねば・・・
トイレ行かねば・・・
ネバーギブアップ
こんな時は人に聞け!そうだ観光案内所へ行こう!
そうして私は、全てのミッションをコンプリートしたのであった。
最終章:ミッションの結果
まとめ
最後もマジメにまとめます。
私がこうして記事を書けるのも、いろんな要素が重なったからだと思います。
- 浅井さんが少年の心をもっていたこと
- 浅井さんが子供の頃の夢を諦めずに叶えたこと
- 浅井さんが自分が感動したことを、人に伝えようとするところ
他にもあるけど、大きな要因はこれですね。
で、その浅井さんの夢や目標となった人が、同じくスーツアクターの岡元次郎さん。
次郎さんがカッコいいと思う姿を見せたから。
人って、こうして感動を与えて、次の人につなげていける生き物。だから人間はおもしろい。
私は、こういう「男性の教え=生き様を見せる」というのが、ものすごく好きで、大事なことだと思ってます。
私も、受けた感動を人へとつなげていきたい。子供達に教えたい。学校の先生じゃなくたって出来る。
特に、男の子をもつお母さん達に言いたい。
男の子は、カッコいいと思える(尊敬できる)大人の姿を見て、友達や一人でもいいから実際に動いて経験してみて、大きくなります。
成功しなくてもいい、チャレンジすることが大事。
成功はむしろ失敗と思うくらいでちょうどいい。
たくさん挑戦して、失敗して、学んで、そうして男の子は大人の男性に認められて、一人前になる。
お母さんに出来ることは、やりたいことを応援することと、いつでも帰ってこられる場所を作ること。
あとは、忘れがちになってしまう感謝の気持ちなどの「感情」を伝えること。
これくらいで十分。
あとは勝手に学んでくれます。
だから男性って、スゲーって思うしカッコいい存在なんです。
でも女性は、そんな男性の姿を見て、自分の幸せにすることができるし、
なんてったって、そんな男性の大事な礎となる部分を育てることができるんだから、女性であることに誇りをもって下さいね。
ということで、これにてドキドキハラハラうるうるの感動体験記はおしまいです!!
ここまで読んでくれて戦キューヾ(*´▽`*)マタネー♪
本文中に多く語らせてもらった浅井宏輔さんのインタビューが載っている本はこちらです^^
休日は『戦隊ヒーロー』と『仮面ライダー』シリーズを観て楽しもう!