入学式まで頑張ってくれたじっちゃまへ──ありがとう、これからもよろしく!

音楽と一緒にどうぞ(音量にはご注意ください)

楽曲提供|音楽の卵|ふわりと甘い休息

2016年4月6日
長男が緊張しながらも無事入学式を終えました。

 

そして、その日の夜、大好きなじっちゃまがこの世を去りました。

 

長男の入学式までは頑張ると言っていたじっちゃま。

本当に入学式を無事終えるまで、頑張ってくれました。

 

薬で麻酔が効いてる状態となり、
話すことも食べることも起きることもできなかったけど、
それでも、頑張ってくれたんだなぁと思うと、胸がつまります。

 

4月に入ってすぐに入院となってしまい、それまで何回か入退院を繰り返していたけれど、
今回はHCUというICUよりは重要性が低く、一般病棟よりかは高度な治療を要する部屋になったと聞いて、
その時点で涙が止まりませんでした。

 

案の定、先生からの説明で「治療(対処)が最終段階に入りました」と聞き、
もう家に元気な状態で帰ることはないんだ悟り、漠然とした不安ばかりが込み上がってきました。

 

じっちゃまは腎癌で、肺にも転移していて、高齢のため手術もできず、ただ寿命がくるのを待つだけでした。

いかに楽に、痛みがなく死を迎えられるか。それしかできなかった。

 

日に日にむくみがひどくなり、手も、足も、顔も全身がぱんぱんになっていく様は、痛々しかったです。

その時に握った手は、あったかかったのになぁ。

 

あーあ、じっちゃま、もういないのかぁ。

あーあ、寂しいなぁ。

 

私が一緒に暮らしてくれればなぁと言っていたのに、どうして泊まるくらいのことをしなかったのだろう。

もう少しちゃんとお世話していれば、じっちゃまは嬉しかったんじゃないのかな?

何で、もっともっと早く病気のことに気付けなかったんだろう。

 

もう、後悔しかありません。

後悔しないようにと行動しても、やっぱり後悔はします。

 

ごめんね。

ごめんね、じっちゃま。

幸せだったかな?

だったらいいな。

 

軽い認知症なんだから、色々仕方ないってわかってるのに、怒っちゃってごめんね。

 

あー、もう、自分の心の狭さが嫌になる。

 

あーあ、やだな

じっちゃま、いないのやだな。
やだよ。

 

もう、お葬式終わったけど、やっぱりやだ。

じっちゃま、もう一回生き返らないかな。

「もう元気なったから泣くなよー」

とか言ってくれないかな

 

じっちゃまの笑ってる姿とか、楽しかったこととか、ふっと思い浮かぶとダメだ。

じっちゃまがいないっていうのが、押しつけられる。

 

あー、やだったな。
先生が聴診器あてて、心臓の音確認するの。
先生がその後、時計を見て時間を見るの。

さっきも心臓止まったけど時計なんか見なかった。
聴診器もなかった。

私がじじの側に着いた時も、心臓は止まってたみたいだけど、
手を握ったら、「ぐお」って息をしたもん。

 

でも、今度は違くて。

 

あー、やだな
あーあ、じっちゃまいないのか

 

もう一回元気に帰りたかったな

あっという間だったな

 

あーあ、寂しいな

 

一週間過ぎた今

少し落ち着いた気もするけど、やっぱり毎日泣いてます。

 

子供たちも、長男は霊安室にいるじじを見て、泣いてました。

次の日、初めての小学校登校だったけど、気持ちが不安定になっていけませんでした。

お葬式の時は、棺に花を添える時に大泣きでした。

 

次男は、やっぱり『死』というものがわからなくて、
「じじ、寝てるからシーだよ」
と言っていました。

でも、同じくお葬式の時にじじのおでこを触って、あまりの冷たさに驚き、
『死』を理解したようです。

大泣きでした。火葬場に着いても大泣きでした。

 

お骨になると、長男はだいぶ落ち着きましたが、次男は怖がっていました。

じっちゃまが、身をもって教えてくれたんだなぁと感謝します。

 

家族葬だったので、親戚への通知はがきを出したり、諸々の手続きをしたり、小学校がほぼお昼で終わるので一度自宅に戻ったりと、とにかく時間がない。

それを一つずつやっていく間も思い出して、私が号泣。

 

でも、私以外にやれる人がいない。

 

ばあちゃんも高齢で認知症入ってるし、子供である娘二人は入院中。

喪主を私の旦那にやってもらい、その後のなんだかんだは全部私。

 

じっちゃまと最後に交わした会話は

「全部ユミ(本名)に面倒かけちゃうな」

でした。

さすが、じっちゃま。この状況が見えていたとは。(面倒とは思ってないですけど)

 

最初に病院に入院した時に、

「何か重要な判断をする人(キーパーソン)はどなたにしますか?」

と先生に聞かれ、その時は入院していなかった母達(じじの子供)もいるのに、
じっちゃまは「ユミ(私)しかいない」と即答。

どんだけ絆深いんだっていう(笑)

まあ、私以外みんな精神障害を患っているし、妹は未成年だし、状況的にも先生的にも私しかいなかったけど。

 

叔母(母の妹)に関しては、私の歴史上に残る大バトルをしたので、それについて愚痴を言いたいのですが、今回はじっちゃまへの思いなのでやめておきます。

Facebookで愚痴るかもです(笑)

 

はあ~……

毎年春になると、ちょっと切なくなるなぁ

 

 

じっちゃまが言っていた言葉で、大好きなことがあるので、皆様にもおすそわけ

 

「頑張れば頑張った分だけ、後悔するもんだ」

 

『後悔』って、頑張った人へ送られる勲章なんだね

 

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ばなやんヒューマンディレクター / 声優小説家
「自分らしく楽しみながら日々を生きる」をテーマに文章を書いてます。笑顔があふれる世界にしたい。そんな想いをもつ人のちょっとしたきっかけになるといいな(灬╹ω╹灬)モキュ #40代シングルマザー #ゲームも大好き